先日お客様がお父様の形見と持ってきたカフス。
樹脂と硝子かマラカイト。
ん?でも枠はメッキなしの錫合金だ。メッキが剥げたわけではなさそう。
樹脂もアクリかアセチかポリか分からない。
糸を通したビースなんかは簡単に分解できるけど、溶接やメッキをしたアクセサリーの修理やアレンジは基本みんな嫌がる。
メッキが剥がれたり割れたりするからね。どんな作りかも切ってみないと分からない。
私も嫌いです。形見となったらなおさら。
「高いものでないの」と言われてもね。聞いた瞬間ビビる。
そして「どこもやってくれない」とみなさん言う。そりゃそうだ。笑。
だからいつも「どーなってもいいならやってみます」と言います。
嘘ついても仕方ない。全く自信なんかないよ。
適当に出来ますよなんて言えない。
「どーなっても」って言葉にお客様はちょっと引く。
けど大体「お願いします」と言ってくれる。
だから何とか頭ひねってするんだ。こっちも心臓バクバク、お客様も、笑。
形見よ、蘇れ。愛しい人の指や首を飾れるように。
ってわけで指輪になった。
もう来るなー、来ないでーと思っても形見を何とかしてシリーズはダントツに多い。
目下一番のストレス。笑。
はい、本日の新作。
パカッと殻から顔を出した赤い実。
小っちゃいのと大きいの作りました。
jazz